集中力 - 黙想
もうひとつ武術において柱となるのは黙想です。西洋では黙想(メディテーション)は座ったり、寝転んだり、集中して何かを考え込むというように間 違った解釈がなされています。これらは東洋の世界での哲学にまったく反するものです。日本ではその哲学は「禅」として広まっています。禅とは宗教であり、 また哲学でもあります。
ここで言う禅の黙想は静かに座っている時だけでなく、動いている時においても求められます。ですから、武術においても関係しているわけです。
足を踏み出すごとに、呼吸するごとに、投げるごとに、剣を振りかざすごとに、一つ一つの動きが最後であるように、またとても重要な動きであるように黙想しながら動くことが大切なのです。
つまり、動きそのものだけが大切だというのではないのです。
これは断続的に動きながら黙想するというトレーニングです。

トレーニングしていくうちに集中力が高まっていきます。自分の動きと感覚をあわせられるように訓練することによって、精神的、感情的、内面 的なものと動きが調和されるわけです。それはリラックス感や充実感ではなくて、まさに精神的と連動した奥深い動きを感じることだできます。これが坐禅の基 本なのです。
西洋においてはそれを禅の特徴というように捉えられています。
しかし、これらは禅・メディテーションの目的というのではなく、皆さんが禅を理解できるように手助けするというものに過ぎません。