動き- 呼吸
動きはトレーニングにおいて基本です。まず最初に動きを体で覚えれば、武術の一般的な理解ができるといえるでしょう。武田流中村派の武術の動きには 数百年の歴史があり多くの初心者にとって難しいものです、なぜなら、その動きは普段見慣れないもので、常に的になる物や人と十分に調和して動かなければな らないからです。
この原則は太極拳や気功と非常に似ているものだといえるでしょう。この原則はしかしながら、必ずしもそうとうのではありません。武田流中村派の武術 は必ずパートナー、つまり向かい側にいる相手が必要です。動きの調和はパートナーの動作が基本になっていて、トレーニングにおいて非常に重要な要素になり ます。つまり、相手が重要なのです。
動きはまず最初に自分で調和できるようにならないといけません。まず一人でいくらかうまく動けるようになれば、パートナーをつけます。それから パートナーと動きを調和できるようにならなければなりません。いわゆる日本語で「合わせる」といわれているものです。しかし、西洋ではこの言葉に対する的 確な表現はありません。ですから、私は「肉体的な共感」とでも呼んでいます。長い間の稽古(トレーニング)によってあなたの肉体は相手の動きにうまく合わ せることができます。肉体的に順応的になります。そして、冷静になります。また、集中力が高まり己のの肉体の感覚が身につくようになります。
すべてこれらは重要な特徴であり、あなたを無気力や疲れから解き放ってくれます。そして、健康に、安心感をもたらし、リラックスすることができます。すでに中国医学が示しているように最も健康な身体というのはリラックスした身体なのです。リラックスできる者のみが人生の中の戦い、つまり道場の中でも外でも勝つことができるのです。
我々の身体の動きと密接なつながりがあることは、我々人間が生きるために必要なこと、つまり呼吸です。呼吸は皆さんがご存知のように、東洋の世界では非常に基本的なことです。正しい呼吸とは脊椎をまっすぐにして行います。そうすれば、「正直な人」になれます。
まず呼吸を通じて背筋を伸ばすと、一つ一つの呼吸が力強く感じられます。そして、なぜこのような呼吸を習得することが大切なのかよくわかるようになります。西洋医学では小さな子供は皆腹式呼吸をすると言われていますが、それが呼吸訓練の目的なのです。
我々は日常の生活環境においてストレスがあったり、生活のテンポが速かったりするため、いつしか胸による呼吸になってしまっていました。そして、 残念なことに、東洋でエネルギーの中心とみなされている「はら」は、もはや生きていくうえで必要なエネルギーだとはみなされないようになってしまいまし た。
「はら」はへそのした指二つ分のところにあります。そこは骨格や身体の重心でもあります。この点で呼吸が行われないと、つまり「はら」に力が 入らないと、身体は不安定になってしまいます。その後はご存知のように骨盤のゆがみや、呼吸障害になったり、姿勢が悪くなってしまいます。ほとんどの場合 がただ間違った呼吸をしているというから起こってしまいます。